2010年7月14日水曜日

[ROT] iOS4対応について

 iPhone用時刻表アプリ「Ride on Time」に関心をお持ちいただきありがとうございます。情報更新など滞っていましたこと,申し訳ありません。

 3月時点の情報ではアップデート作業に取り掛かりますことお知らせしておりましたが,新しい年度に入って,すっかり身辺や本職が慌ただしくなり,開発環境の凍結退避の状況となっておりました。

 iPadに続き,iPhone4の発表,それに伴うiOS4への進化など,iPhoneアプリ周辺の事情も慌ただしくなり,その様子を伺っていたところもあります。

 現行のRide on Time v1.1もiOS4上で動作することは可能ですが,もともとiPhone OS 3.0向けのため,いくらか不具合も散見されます。その点でもご不便をおかけしており,こちらの対応も望まれておりました。

 ご期待に添えていないこと,お詫びします。

--

 iOS4開発環境であるXcodeも最終版がリリースされ,con3 Officeとしても再度開発環境を構築する機会と捉え,少しずつ準備はしておりました。開発マシンやハードディスク容量の確保といった作業は,個人開発組にはなかなか大きな問題で,Xcodeのインストールひとつが難しい時間が続きました。

 先日,ようやく環境を整え,v1.1のソースコードをiOS4向けにコンパイルしました。

 Ride on TimeはAdMobというアプリ内広告を採用していますが,AdMobもアップデートを繰り返しており,この関係で若干作業が必要でした。それを除けば,ほぼ問題なくコンパイルが進行し,iOS4対応が実現します。

 機能追加などありませんが,まずはこれをv1.2としてリリースする予定です。

--

 v1.2には,新しい追加機能はありませんが,iOS4向けのアプリとなるため,自動的にアプリ切り替え機能に対応します。

 v1.1では,他のアプリに切り替え後,Ride on Timeに戻ると初期画面から再表示をしていました。v1.2では,切り替えた時点の画面へそのまま戻ってくることができます。

--

 v1.2のリリースですが,配信用のアプリ構築作業をするために数日時間をいただき,その後,申請をして審査のため1週間程度いただくことになると思います。今月中か,来月初めにはお届けできると思います。

 どうぞお楽しみに。

2010年3月5日金曜日

[ROT] アップデート作業の遅れのお詫び

 iPhone時刻表管理アプリ「Ride on Time」をご利用いただいている皆様,ありがとうございます。

 アップデート作業が遅れていて大変ご不便をおかけしています。iPadの教育利用に関するイベントを緊急に開催することになり,その準備のために中断してしまっています。また,個別時刻の詳細情報を編集する方法のデザインは意外と複雑難題なものであったため,それをシンプルにまとめるのに苦労している次第です。大変申し訳ありません。

--

 個別時刻の詳細情報の編集方法のデザインのどこが難しいのか。

 一つ一つの時刻を選択して編集する方式であれば,実現難しくないのですが,いくつか問題があるのです。

  1. 効率的ではない

  2. 同じ内容の詳細情報を内部的に共通なものとして扱えない可能性も起こる

 これらの問題を解決するには,先に詳細内容を設定し,時刻入力画面と同じように時間と分数のボタンをタップして指定していく方法が考えられます。そうすれば,内部的にも同じ詳細情報を共通なものとして扱え,修正時にも楽です。

 ところが,この方法も詳細情報が複数ある場合に,時刻入力画面(のボタン)をどう構成するのかという厄介な問題を連れてきます。一度,他の詳細情報で選択された時間・分数は,他の詳細情報を指定する際にロックすべきかどうか。編集可能にした場合,ミス入力を戻す方法はどうすればいいか,等々。

 手入力していただくことも多いため入力効率を尊重したい一方,大切なデータをお預かりする以上は不用意な編集でミスしない配慮も必要になります。その辺をどうバランスとるのか,考えあぐねているうちに他の作業にも割り込まれて…というのが現状です。

--

 お待たせばかりもしていられませんので,実装作業にも取り掛かるつもりです。アップデートは必ずしますので,しばらくお待ちいただけるとありがたいです。

2010年2月4日木曜日

[ROT] v1.1アップデート配信開始

 お待たせしました。時刻表管理アプリ Ride on Time のv1.1アップデートが配信開始されました。審査待ち時間は長かったですが,審査は短く済ませていただき,2/4早朝に配信となりました。

 これでようやくスタートライン。ここから使いやすいソフトとして改善・改良を続けていきたいと思います。いただいたご意見ご要望は,大事に吟味をしておりますので,お待ちいただくことにはなると思いますが,今後ともよろしくお願いいたします。

2010年1月29日金曜日

[ROT] v1.1アップデート近日公開予定

 時刻表管理アプリRide on Timeのアップデートが近く行なわれます。

 iPadデビューの興奮醒めぬ中でアップデート作業を行ない,App Storeに申請してしまいました。ご迷惑をおかけしている問題(「落ちる」現象など)に対処するためにも今月中に申請したかったこともあります。

 申請承認は7日間という状況だそうですので,来月初めにはv1.1アップデートを公開できるのではないかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 
--

 1.2以降のアップデート作業課題としては,一つひとつの時刻表についての詳細情報,一つひとつの時刻(列車やバス)についての詳細情報を入力編集できるようにすることです。

 そのため,時刻表の詳細情報画面(時間数字ボタン04〜03が並んでいる画面)のデザイン・レイアウトを見直し変更する予定です。一つひとつの時刻に対して詳細情報を入力する方法も,目下検討中。効率的かつシンプルに入力できる方法を探しています。早期の実現を優先して,単純な方法を採用してもよいのですが,もう少しこだわりたいのでお時間ください。

 また,今後は入力していただいた時刻表データを守る意味でも,データバックアップ機能の搭載は必要になると考えています。これを他のデータ形式互換で可能にするのか,単純に独自ファイルでパソコンやネットに保管させるのか,様々な観点から仕様を決めていきたいと思っています。

 細かくご要望をいただいていますが,こうした流れの中で随時実現可能性を繰り返し検討していますので,実現時期については状況次第であるとご理解いただければと思います。

2010年1月25日月曜日

[ROT][開発話] 評価・レビューの整理#01

 時刻表管理アプリ Ride on Timeに関心を持っていただきありがとうございます。

 1月上旬にアプリをリリース後,いろんな方にダウンロードしていただき,評価やカスタマ・レビューをいただきました。今回は,いただいたご意見やご要望を整理したいと思います(iTunesはコピペが効かないので,文はこちらで改変させていただきます)。

---
<評価> 2010.1.25現在
★2つ
 
<ご要望>
- 動作の安定化
- 時刻表整理のためのフォルダ分け機能
- 時刻表の詳細情報を記録する欄
- 曜日識別向上のための色表示
- アプリ表示(色)のバリエーション
- 曜日の自動切り替え
- 時刻入力の改善・改良
- 時刻表の表示切り替えの改善・改良
- シンプルで簡単であること

<ご意見>
- 不安定である
- 電車時刻表はあるがバス時刻表向けがなかったので便利
- 入力しやすい
- 時刻の混在表示はよいアイデア
- 改善に期待
---

 評価・レビューありがとうございました。詰めの甘さが評価に如実に表れるところ,あらためて厳しさを感じます。一方で,今後への期待をかけていただけていること,それゆえ,具体的なご要望やご提案をいただけたことが有り難いです。あらためてお礼申し上げます。ありがとうございます。


 さて,これらを踏まえつつ,con3 Officeではアップデート版(1.1)の作業を行なっている最中です。主にプログラムの最適化と小幅な改善(と機能追加)を目的としています。


○プログラムの最適化

 con3Officeには新旧3種類の実機があり,これらにアプリをインストールして動作確認しています(ただし,いずれも最新のiPhone OS3.1環境)。

 ROT1.0は,その環境で問題なく動作しておりますが,メモリの空き状態によっては懸念材料が無いわけではありません。一部の方からご指摘のように動作不安定になり,落ちる可能性はあります。

 特に時刻入力画面では,24時間分の60個ボタンが並んだ画面を用いていますが,この実現方法が素朴すぎたため,処理とメモリに負荷がかかっていると考えられます。初期バージョンなので,正攻法のプログラミングをしたわけですが,今回のアップデートで最適化を試みています。


○小幅な改善

 ご要望のいくつかは画面デザインなどの変更を伴わないものや比較的取り組みやすいものもありますので,実現を試みてみようと考えています。

 アプリ全体のデザインに関わるものについては,アップデート作業の過程で実現方法を模索しながら,次回以降のアップデートで取り組む予定です。


○機能追加

 ネット時刻表の閲覧はWebベースのものを採用しています。時刻表サイトのオリジナル表示を尊重したことが理由でした。けれども,使い勝手という観点では満足できるものとはいえませんでした。

 そこで,まずは駅探サイト向けのインターフェイスを別途提供する機能を追加することにしました。iPhoneの典型的な操作方法で閲覧できる予定です。

--

 アップデートの申請は遅くとも2月前半を予定しています。地道にアップデートしていきますので,気長にお付き合いいただければと思います。

2010年1月14日木曜日

[ROT][機能紹介] 時刻入力画面でのフリック移動

 時刻表管理アプリRide on Timeは,時刻表をメモすることができるように時刻入力画面があります。こんな感じです。

 

 こういう画面デザインにしたのと,時刻入力画面に目印のデザイン忘れがあって(すみません…^_^;)気がついてもらえないことが多いのですが,実は;

 各時間の時刻入力画面はフリックで横移動できます。

 なので,一旦18時の入力画面に入ったあと,他の時間を入力したくなったらフリックで画面を移動してもらうだけでOKです。いちいち時間選択の画面に戻る必要はありません。


 いちいち時間選択して入力するの面倒だなぁ…と思った皆さんも一度お試しください。

 開発中のバージョンのデモビデオ(こちら)を見ていただくと雰囲気が分かりやすいかも知れません。次のアップデートでは,フリックでスクロールできることが分かるように目印を付けます。

 ちなみに,結果どの時間を選んでも同じことになるのに,なぜ24時間分の時間選択ボタンがあるのかというと,その方が入力したい時間にすぐ飛び込めるからです。

 それではRide on Timeをご活用ください。

2010年1月13日水曜日

[ROT][機能紹介] ネット時刻表メモ機能

 時刻表管理アプリRide on Timeは,バスや列車の時刻表をメモるというコンセプトのアプリです。

 しかし,いちいち時刻表を手入力なんてやってられない!という皆様も多いと思います。時刻表データの入力は,それはそれで骨の折れる仕事です。

 Ride on Timeには,ネット時刻表を参照する機能が付いています。「設定」タブの「ネット時刻表」から国内の代表的な時刻表サービスにWeb表示でアクセスできるのです。

 参照だけ? とガッカリされている方が多いためか「★1つ」評価をいただくことも多いんですが,実は,Ride on Timeにはネット時刻表を自動的にメモする機能があります。

--

【ネット時刻表メモ機能の使い方】

1. 「設定」タブ内の「ネット時刻表」の「駅探」を選択します

  

2. 駅を検索して時刻表を表示すると右下の「メモ」ボタンが有効になります

  

3. 「メモ」ボタンをタップして,しばらく待つと完了メッセージが表示されます


4. 時刻表一覧にメモった時刻表が追加されています。セット画面にも表示できます

 

--

 各社の時刻表サービスは個人での私的利用を条件として提供されています。Ride on Timeでは各社のサービスを尊重しつつ,利用者の皆さんの利便性のため,このような形のメモ機能を提供しています。

 駅探の列車時刻表のみ動作する制限がありますが,是非ご利用ください。なお,駅探のサービス提供方法に変更が生じた場合には,本機能が動作しなくなることもありますので,予めご了承ください。

2010年1月11日月曜日

[ROT] 不安定動作について

 Ride on Timeをご利用いただきありがとうございます。

 App Storeのカスタマレビューやこちらのサポート宛てに「動作が不安定」との報告をお寄せいただいてます。

 まず,開発段階での動作環境はiPhone OS3.1.2となり,iPhone 3G/3GSおよび初代iPod touchの実機で動作確認しています。現在も同じ環境で安定動作しています。

 ただし,アプリをインストール直後や空きメモリが極端に少ない状態で使用した場合などにRide on Timeが落ちてしまうことがあることはiPod touchとiPhone 3Gで確認しております。

 対処方法としては
・iPhone/iPod touchを再起動する(スリープではありません)
・OSバージョンが旧い場合は最新版にアップする
・Ride on Timeを一度削除してから再インストールする

 という方法があります。基本的には上記の方法で改善すると思われます。

 データ保存は,「保存」ボタンなどが押された時点で行なわれますので,時刻入力途中でも「保存」をタップし,再度「編集」で継続入力するといった「小刻み保存」といった防衛策もあります。


 不安定動作が頻発するなど,改善しない場合は,OSと機種の組み合わせを情報提供していただけると幸いです。今後の改善・改良作業に活用させていただきます。

2010年1月9日土曜日

[ROT] Welcome Your Comment

Hi!
When you want to write your comment for Ride on Time, please write here.

Our e-mail address: con3office_at_gmail.com (Please replace '_at_' by '@')

Twitter Account: con3office (http://twitter.com/con3office)

[ROT] ご質問・フィードバック

 Ride on Timeにご関心をお持ちいただきありがとうございます。

 アプリに関するご質問やフィードバックはこちらのコメントでお受けしております。

 また、FacebookページTwitterアカウントも開設しています。ぜひご利用ください。

 メールでお問い合わせいただくことも可能ですが,お返事のタイミングなどご要望にお応えできない場合がありますこと,前もってご了承ください。

 メールタイトルには「ROT:」と付していただき,con3office_at_gmail.comまで。よろしくお願いいたします。
(アドレスの_at_は@に置き換えてください。)

 コメントへの書き込みは、手動の手続き後に表示されます。書き込み後は、しばらくお待ちください。

[ROT] リリースされました

 時刻表管理アプリ「Ride on Time」がApp Storeでのリリース承認されました。

 「Ride on Time」 → iTunes App Store

 このアプリは,乗り物の時刻表をiPhoneにメモしたいと思った皆様に贈るものです。

 まだ粗削りな部分も多いですが,いろいろご意見をいただきながら少しずつ育てていこうと思います。

 サポートサイトも順次拡充します。

2010年1月5日火曜日

[ROT] アプリ内広告導入について

 時刻表管理アプリ「Ride on Time」は無料で配布される代わりに,AdMod社のアプリ内広告の仕組みが導入されています。これについてcon3 Officeで,どのように検討されたのかご紹介します。

--

 有料無料に関しても,先行アプリの検討を行ないました。

 駅探エクスプレス 有料(350円)
 BusStop 有料(115円)
 駅.Locky 無料(研究活動協力による代替)

 この他,路線系のアプリ等も有料無料が混在している状況です。それぞれの事情によって値付けがされているのが分かります。残念ながら利用数などは不明です。

 iPhoneアプリの販売動向やダウンロード数などの情報は,開発・配信者以外には正確には分からないので,おおよその範囲でしか情報交換されません。

 ただ,有料アプリと無料アプリのダウンロード数は桁違いで無料アプリの方が多いという傾向は明確です。さらに,アプリの評価によってもその数は強く影響を受けます。この類いの話は,アプリ開発者や業界にとって常に気になるもののようで,ネット上にも様々な見解や報告が披露されています。

 ROTを開発したcon3 Officeとしては,できるだけ多くの方々に利用していただきたいと考えています。また,最初にリリースするiPhoneアプリですので,広く使っていただき評価・フィードバックをいただくことで,改善改良していくことが望ましいだろうとも考えました。

 利用者の皆さんには,まず無料アプリとして提供することとしました。

--

 ただここで,もう少し深く考えを進めさせていただければと考えています。

 皆様にアプリを無料で提供することで,多くの利用者を得るという願いを叶える目処は立ちます。

 しかし,アプリ開発や提供は,本来無料で行なうことはできません。有料アプリが有料である理由やその内訳は様々だと思いますが,提供されたものに対価を払うという構図は決して不自然なものではないと思います。

 iPhoneアプリに関して,その値付けの高低が話題になります。ご存知のように,App Storeには10万個ものアプリが並ぶようになり,有料アプリは有料アプリ同士の価格競争のみならず,出来の良い無料ソフトとも闘わねばならない状況です。結果的に,多くの有料アプリが115円や230円といった価格で提供され,それでも売れないと噂されています。

 アプリの収益化。App Storeで大きく望むことは大変至難の業となっています。


 しかし,開発にかかった経費の回収,あるいはアプリの持つ価値に対する正当な対価,そして,そこから次の創造活動に繋げていくという連鎖について,このご時世だからこそ大切に考えてみることが必要なのではないでしょうか。

--

 con3 Officeは,大学の研究室である「りんラボ」が展開している「iPhoneあしながプロジェクト」との連携をとるように動いています。

 「iPhoneあしながプロジェクト」は,学校教育に関心があり,教育が情報化することにも,ちょっと期待している人たちの参加を得ながら,学校向けにiPhoneやiPod touchを貸し出して使ってもらうことを目指しています。

 国や地方自治体が整備するパソコンや電子黒板といったお堅い事業だけでなく,iPhoneのようなワクワクするデバイスを好きなように使ってもらい子どもたちと参加者との交流活動も織り交ぜることで人と人とを繋げる「私たちの教育の情報化」を生み出していこうという取り組みです。

 当然のことながら,このプロジェクトには運営資金が必要です。そこで,仕組みとして今回リリースするROTから収益を得て,プロジェクト資金に充てようと考えました。

 そのためにはアプリを有料化するか,もう一つはアプリ内広告を導入するという選択でした。そして,皆さんに無料で提供することを目指す以上,必然的にアプリ内広告の導入を選択することとなったわけです。

 微々たる収益化も知れませんが,まず初期の30万円を目安にROTのアプリ内広告の収益をiPhoneあしながプロジェクトに活用させていただきたいと考えています。どうぞご理解ください。

--

 アプリ内広告に関しての選択肢はいくつかあります。

 今回ROTで導入したのはAdMobと呼ばれる(広告代理店)会社のアプリ内広告システムです。

 実のところ,アプリ内広告によって,どれほどの収益が得られるのか不明です。AdMob社が採用している広告価格は入札方式と呼ばれるものだそうですが,勉強不足のため,その仕組みによって結果的に広告と広告量,および広告掲載料(クリック数)などの関係がどう調整されるのか分かりません。

 日本にもアプリ内広告システムを提供する広告代理店が登場しています。こちらは広告掲載(表示)毎に0.5円が支払われるというスタイルだそうです。収益の高くなりそうなお話しですが,アプリ内広告を掲載できるかどうかの条件や審査もあるため,そう簡単に収入を得られるわけではなさそうです。

 米国ではGoogleも独自のAdSenceという広告システムを拡張し,アプリ内広告のシステムを実験中であると聞きます。日本でもGoogleの広告量は増えつつありますので,こちらが日本に上陸するときには注目です。ただし,こちらもアプリがそれなりに利用されることが導入条件であったりしますので,そもそも人気アプリでなければ難しいようです。


 一部では広告収入によって高額を稼ぐアプリもあるとの報道もありました。しかし,それらは米国市場向けのワールドワイドなアプリのお話し。日本に場所を絞ってしまうと,そのお話しは何百分の一以上も小さくなると考えた方がよさそうです。

 昨今,雑誌などではiPhoneアプリやモバイルアプリで起業あるいは一獲千金を狙えるといった記事も散見されます。そこでも同じように「世界リリースを視野に開発を」と呼びかけています。それでもビジネスとしてはまことにリスキーなお話であり,やはり夢負いイメージが抜け切れません。


 con3 Officeは,どちらかといえば教育と研究における夢追い活動をしている部分が大半ですので,そういう意味ではiPhoneアプリによる収益の活用も,商業的な意味合いから少し距離を置いたうえで採用できるのではないかと考えています。また,アプリ内の広告はできるだけ画面に馴染むようにプログラムしたつもりです。

--

 さて,最後の余興として,想像上の収益計算をしてみることにしましょう。

 ROTはどれくらいの利用者に恵まれて,どれくらいアプリの利用回数が見込めて,アプリ内広告の収益がどれくらいになるのか。捕らぬタヌキの皮算用をしてみることにしましょう。宝くじを買ったときにする,あの妄想です。リリース前の,あくまで空想遊びですので,冗談と思ってください。



 日本のiPhoneユーザー数も正確な数字は公開されていない。事情通の人々によると100万は超えて200万ユーザーに届くのではないかと言われている。

 ある調査によれば1ヶ月に1回以上ダウンロードするユーザーは調査対象者の6割というので,少なく見積もって100万iPhoneユーザーの6割,60万ユーザーがアプリをダウンロードする可能性があると考えるところから始めよう。

 ここからROTをダウンロードしてくれるユーザー数を想像するために,同じ調査のジャンル別のダウンロード経験の割合を使うことにしたい。まずナビゲーションカテゴリの無料アプリをダウンロードした経験を持つユーザーは23.3%,さらに旅行カテゴリの場合は10.1%となっている。中央値をとって「16.7%」のユーザーがダウンロードすると仮定しよう。するとROTの関連ジャンルをダウンロードするユーザー数は100,200となる(約10万)。

 さて,この中で時刻表を通勤通学で使う可能性のあるユーザーの割合はどれくらいだろうか。利用者像の調査が分かるとよいのだが,全体的な利用者構成をまとめたものが見当たらないので,こちらの調査のiPhone利用時間帯の質問に「通勤通学直前」と答えた割合を使うことにしよう。これが36.4%であり,3万6千強という数字となる。

 しかし,この数字は自動車や自転車の通勤通学者も含んだ割合かも知れず,電車やバスを利用する割合がどれくらいかを考えなければならない。そこで検索するとH12年度の国勢調査をもとに作成されたこんな資料[pdf]がみつかる。有り難く参考にさせていただくと,乗り合いバスと鉄道・電車を移動手段とする割合は,平均で「7.3%」と「3.2%」だという。合わせて「10.5%」として,先程の数字に掛けると3,829と少数という数字が出てくる。

 この約3800名の方々がROTの利用者候補というわけである。

 それではアプリを継続利用してくれる人々はどれくらいいるだろう。こんなデータ紹介がある。曰く「長期的に継続使用する割合は全体のわずか1%に過ぎない」。よって,約3800名の利用者候補の中でROTを継続利用してくれるのは38。約40名の継続利用ユーザーを獲得する計算になる。

 まあ,少し甘く考えてROTは50名の熱烈な長期利用者を獲得したとする。

 50名の利用者が,ROTを平日の行きと帰りに1回ずつ使用すると考える。

 ひと月の平日は月から金の5日間が4週あると考えて20日とする。

 20×2×50 = 2000回の起動

 広告掲載カウントが起動1回につき1回とすれば,2000回の広告掲載をしたことになる。もし仮に無条件に1回0.5円を支払ってくれるアプリ内広告システムなら,月に最低1,000円の収入が入ることになる。

 よって,年間の広告収入は12,000円(税引かれる前)といった結果だ。

--

 以上,ちょっとお遊びが過ぎましたが,アプリ内広告はクリックされてナンボというところもあるので,計算過程のいい加減さは別として,ひと月に50名の人々がクリックするというイメージは,もしかしたら正しいのかも知れません。(どちらにしても,今回のお話しは数字を使ったお遊びですので,まったく根拠はありません)

 とにかく,実際にはもう少し利用者が多くなってくれると嬉しいです。

[ROT][開発話] 既存の時刻表アプリ

 時刻表管理アプリ「Ride on Time」の開発話をしています。開発者のりんです。

 アプリ開発にあたって,やはり先行しているアプリの調査をすることは定石ですね。一利用者としても時刻表関連のアプリにどんなものがあるのかは興味津々です。

 しかし,意外なことに時刻表アプリの数は多くありません。

 iPhoneアプリとして時刻表を扱うのは,「駅探エクスプレス」と「BusStop」と「駅.Locky」。あと2つ3つのアプリが特定地域や路線のバス・地下鉄時刻表を扱うくらいです。iPhone以外だと「NextTrain」というソフトが老舗のようです。


 駅探エクスプレスは,iPhone 3Gと同時期に(無料版が)登場したアプリです。私も有料版を購入して利用させてもらっています。もともと乗り換え案内ソフトなので,時刻表機能は脇を固める機能として備わっている感じですが,もっとも典型的な時刻表の実装例として見ることもできます。基本的にオンラインの駅探サービスを利用して動作しています。

 BusStopは,アプリ名の通りバス時刻表を入力するアプリとして使えますが,NextTrainという老舗ソフトのデータ形式と互換性を持たせているため,汎用な時刻表ツールです。根強いNextTrain利用者にとって,データ形式に互換性がある点とパソコンとの連携でデータ入力や保存ができる点が受けているようです。

 iPhoneアプリではありませんが,NextTrainは,電子手帳,PDAなどが主流の時代に登場したアプリで,NextTrain形式と呼ばれる時刻表データの書き方ルールをつくったアプリとして有名となっています。現在もPDA,携帯アプリ,パソコンアプリなどに移植されたソフトが活躍しているようです。iPhone用のNextTrainはありませんが,BusStopがその役目を担っていたという流れになっています。

 駅.Lockyは,2009年10月に登場した新しい時刻表アプリです。もっとも,このアプリには何年も続く大学の研究活動の一成果という側面があり,街中にある無線LANを活用する研究と深い繋がりがあります。駅の近くにある街頭無線LANを識別して,最寄り駅の時刻表を自動的に表示するというとても便利な機能を提供しているのです。さらに独自に時刻表のデータベースを用意して,利用者が協力しながら全国の時刻表を作成・共有することで,他の利用者が時刻表をダウンロードできます。

 その他の時刻表アプリも予めアプリ内に時刻表を用意してあるものや,交通機関の運営会社のサイトから情報を引っ張ってくるものなどがあります。ちなみにApp Storeで「時刻表」と検索すると,台湾の鉄道関係のアプリも出てきます。

--

 iPhone上で時刻表をどう見せるのか。それぞれのアプリがそれぞれの工夫をしています。

 Appleのヒューマン・インターフェイス・ガイドラインという手引きに従い,テーブルビューという一覧形式の表示方法を使って時刻表を単純素朴に表示しようとすると駅探エクスプレスに似てきます。BusStopと駅.Lockyは残り時間をメインとしてそれぞれのレイアウトでアプローチしています。また駅の時刻表のような表示形式もフォローしているようです。

 時刻表表示だけでなく,時刻入力はもっとも悩ましいが重要な部分です。

 駅探エクスプレスは,ネット上の駅探サイトの情報を使って時刻データを提供しています。コンテンツを提供している立場にあるのは有利です。BusStopは,NextTrainのデータ形式と互換性をとり,パソコンからデータを転送できるようにしています。またアプリ自身でも分ボタンをタップして入力できるようになっています。駅.LockyもNextTrainのデータ形式を採用しています。ただし,こちらはネット上に共有場所をつくり,利用者が作成したNextTrain形式の時刻表データをアップロードすることで,他の利用者がiPhoneのアプリからダウンロードできるという仕組みです。アプリ内で入力・編集する機能はありません。

 時刻表データに関しては別に詳しく書きたいと思いますが,やはり時刻表の入力作成の手間をどうするのかは大きな問題です。それぞれのアプリの実現方法は,それぞれにメリットとデメリットがあります。

--

 ROTでは,それぞれのアプリの良いところを参考にさせていただきながら,開発動機だった問題を解決することを中心としたアプリのデザインとしました。

 2つの時刻表を1つにまとめて表示できること。待ち時間にアプリを使って時刻表入力できること。

 これらを中心として,汎用性や利便性を考慮しながら機能を選択して設計しました。もちろん細かい要望で実現し切れていない点は多く残っていますが,先行する時刻表アプリの良い点を継承しながら,新しい選択肢を提供できているのではないかなと思っています。

 あとは,リリース後に各方面の反応を見ながら改善していこうと思っています。

[ROT][開発話] アプリ開発動機 (2)

 時刻表管理アプリRide on Timeの開発動機を書いています。開発者のりんです。

 東京暮らしは終わったものの,その当時の自分に向けてプレゼントするために時刻表アプリを開発しようと考えて出来上がったのがROTでした。

 実は,ROTを開発した動機はもう一つあります。それはバス利用をする機会があることでした。

 以前は仕事(大学院生の前は社会人でした)で出張する機会もありました。出張先では移動にバスを使うこともあり,数日滞在する際には,何度か繰り返してバス路線を利用することもあったわけです。

 そうしたちょっとの機会に時刻表を利用する場面で,バス停にある時刻表をメモるには,手帳に書くか,携帯で写真を撮るという方法があります。写真ならiPhoneでもすぐできますし,写真のズームがしやすいですから,それが一番の解決策だと思います。

 ただ,頻繁ではないが定期的に出張があって繰り返し利用するとか,現在時刻と連動して残り時間を確認できたら宿泊先での身支度作業が調整しやすいとか,時刻表アプリのメリットも少なからずあるのではないか。そう考えたことがありました。


 バスに限らず,列車でも,飛行機でも,はたまた船でも…。旅先で利用する乗り物の時刻表をあらかじめ入力しておいたり,出先の待ち時間に時刻表を確認しながら入力でききるツールがあれば便利ではないでしょうか。

--


 ROTには,時刻を入力する機能を付けてあります。毎時間60個,24時間分のボタンが並ぶ画面です。まずは選んだ時間の画面を編集してもらい,そのままフリック操作をしてもらえば,左右に連なっている別時間の入力画面を表示させることができ,同じように時刻入力できます。入力した時刻は,ボタン状態でも確認できますし,画面上部に一覧表示されている数字でも確認できます。

 のんびりバスを待っている間に,バス停の時刻表を入力する。この年末年始に実家に帰省したのですが,その行き帰りで実際にそういう使い方をしてみました。ぜひ使ってみていただきたいと思います。

[ROT][開発話] アプリ開発動機 (1)

 Ride on Time(ROT)開発者のりんです。

 ROTリリースまでの間,開発の裏話をお届けしたいと思います。

 ROT開発のきっかけは,東京で暮らしていたとき通学(しばし大学院生をしていました)に地下鉄を利用していたことです。アプリのページにも書いてあるように,私が利用していたのは有楽町線と当時新しくできた副都心線の2つの路線が走る「要町」という池袋の隣りの駅です。横着な私は,隣り駅なのに要町から池袋行きの地下鉄に乗る,そんな生活をしていました。

 この「要町」の駅は,もちろん地下にあるのですが,もともとの有楽町線ホームのさらに地下に新しく副都心線ホームが加わった形になっています。どちらも池袋に行くので,どちらか列車が早く来た方に乗れればよかったので,いつも有楽町線ホームに留まるべきか,副都心線ホームに降りるべきか,壁に並べて貼ってある2つの路線の時刻表を比べていました。

 「並べて貼ってくれているのは駅員さんの心遣いとしても,これが一つになっているともっと便利なのに…。あるいは,どっちの列車が先に来るのか電光掲示板で表示してくれないかな」

 わがままなのは百も承知。ただ,あるときiPod touchを手に入れて無線LANでインターネットをするようになってから,これを使ってその問題を解決できないものかな,と思うようになっていました。

 やがて日本でもiPhoneが登場し,少しずつ普及が始まりました。私も手に入れるべくタイミングを見計らって,ずっと待っていたのですが,やっと手にしたところで東京暮らし終了。私のiPhoneライフは,私のアーバンライフの終わりとともに始まったのです。

--

 その後,夏頃にようやくiPhoneアプリ開発に着手する機会を得て,仕事の隙間を使ってコツコツとコードを書いていました。Macのソフト開発経験はあったのですが,iPhoneらしいアプリ開発には新しいスキルの蓄積や考え方の変更も必要でした。小さなiPhoneで時刻表をどうやって扱うのかをデザインの調査をするのも必要でした。


 2つの時刻表を混合表示させるというアイデア,それと現在時刻との関係をどう表示するか,それを2セット用意して,さらに時刻表はたくさん入力した中から選べるように等々…,これらは私が東京暮らしで直面していた問題を解決することと,そこから少しでも汎用的になるにはどうするかを考えた結果です。こうしてROTは生まれました。

[ROT] Ride on Timeは申請中

 時刻表管理アプリ「Ride on Time」は,駅やバス停の時刻表をメモして管理するツールです。時刻表自体は利用者の皆さんに入力していただく必要がありますが,現在時刻から出発時間までの残り時間表示機能や2つの時刻表を1つの時刻表のように混合表示する機能があります。

 2010年初めにApple社のApp Storeに対して,リリースするための申請を行なったところです。通常,2週間程度の審査待ち時間を経て承認される仕組みです。ただし,本アプリは初めての申請であり,審査によってアプリの修正手続が必要になることもあるため,早くても2010年1月下旬もしくは2月初旬にお届けすることになると考えています。

 そこで,しばらくは開発側からこのアプリにまつわるお話しをサポートブログでお届けすることにしたいと思います。

 どんな考えのもと,どのような判断を経て,Ride on Timeというアプリが形になっていったのか,ご興味ある方々に向けて書いてみたいと思います。

con3 Office Appsサポートブログ開設です

こちらはcon3 Officeのアプリサポートブログです。

iPhone用アプリを中心に開発・リリースしたアプリについてのニュースやサポート情報を提供します。

どうぞよろしくお願いします。