ROTリリースまでの間,開発の裏話をお届けしたいと思います。
ROT開発のきっかけは,東京で暮らしていたとき通学(しばし大学院生をしていました)に地下鉄を利用していたことです。アプリのページにも書いてあるように,私が利用していたのは有楽町線と当時新しくできた副都心線の2つの路線が走る「要町」という池袋の隣りの駅です。横着な私は,隣り駅なのに要町から池袋行きの地下鉄に乗る,そんな生活をしていました。
この「要町」の駅は,もちろん地下にあるのですが,もともとの有楽町線ホームのさらに地下に新しく副都心線ホームが加わった形になっています。どちらも池袋に行くので,どちらか列車が早く来た方に乗れればよかったので,いつも有楽町線ホームに留まるべきか,副都心線ホームに降りるべきか,壁に並べて貼ってある2つの路線の時刻表を比べていました。
「並べて貼ってくれているのは駅員さんの心遣いとしても,これが一つになっているともっと便利なのに…。あるいは,どっちの列車が先に来るのか電光掲示板で表示してくれないかな」
わがままなのは百も承知。ただ,あるときiPod touchを手に入れて無線LANでインターネットをするようになってから,これを使ってその問題を解決できないものかな,と思うようになっていました。
やがて日本でもiPhoneが登場し,少しずつ普及が始まりました。私も手に入れるべくタイミングを見計らって,ずっと待っていたのですが,やっと手にしたところで東京暮らし終了。私のiPhoneライフは,私のアーバンライフの終わりとともに始まったのです。
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その後,夏頃にようやくiPhoneアプリ開発に着手する機会を得て,仕事の隙間を使ってコツコツとコードを書いていました。Macのソフト開発経験はあったのですが,iPhoneらしいアプリ開発には新しいスキルの蓄積や考え方の変更も必要でした。小さなiPhoneで時刻表をどうやって扱うのかをデザインの調査をするのも必要でした。
2つの時刻表を混合表示させるというアイデア,それと現在時刻との関係をどう表示するか,それを2セット用意して,さらに時刻表はたくさん入力した中から選べるように等々…,これらは私が東京暮らしで直面していた問題を解決することと,そこから少しでも汎用的になるにはどうするかを考えた結果です。こうしてROTは生まれました。
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